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はじめに

　DrDialogは、IBMのDavid C. Morrill氏が作成したREXXベースのビジュアル・プログラミング環境です。ダイアログのビジュアルな作成方法やイベント毎の実行コードの記述等、OS/2日本語版ではおまけアプリ的な扱いですが、有料でも良さそうな出来です。もしOS/2のREXX環境のGUI版として正式サポートされていれば、OS/2の普及に一役買ったのではないかと思います。
　OS/2日本語版では、付属のJ_Pocketに折角含まれているにも関らず、結構な分量のオンライン・マニュアルが英語であり、基本的にはコントロールの説明に終始している事。そして、OS/2で初めてREXXに触れる場合は、REXXの文法は別のオンライン・マニュアルを見なければならないといった状態からかあまり使われていないようです。プログラミングそのものについては、かなり豊富なサンプルが付いていますが、まず操作方法でつまずいてしまったのでは話になりません。

　個人的に、この状態は、あまりにも惜しいと思います。巷に溢れているようなビジュアルプログラミングの入門書があり、インストールから実行、簡単な文法説明からプログラミングのサンプルとツールや関連情報の提供が行われれば、興味を持つ人間が増えたのではないかと思います。
　残念ながら、今後DrDialogに関する書籍が出版される事はあまり期待できません。そこで、DrDialogを使った際のメモ的な情報を入門書風にまとめてみる事にしました。と言っても全てを説明できるほど使い込んではいませんし、REXXそのものに関してはOS/2自体にオンラインマニュアルが用意されていますので、詳細な情報を他のドキュメントから得られる場合は、そちらのドキュメント名を記述しておきます。(少しずつメモをまとめて行くつもりなので、DrDialogに付属する英語ドキュメントで特に困らない場合は、そちらを読んだ方が良いかもしれません)

　積極的に嘘を吐くつもりはありませんが、複数のマニュアルからの推測を行いますし、誤解や理解不足から誤った内容になっている場合も考えられますので、その場合はご容赦を。また、個人的には好みではないのですが、内容が方法だけに終止していて、何故そうなっているのかといった部分がここにはあまりありません。こうしなければならないというのではなく、こういう使い方が可能といった程度の内容ですが、取り敢えず、初めてDrDialogを使ってプログラミングを行なう場合の参考になる程度のモノになれば、と考えています。

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